■ 上杉研究所:真空管アンプを試聴 (2014.9.11)

  

厚木市のF氏宅を訪問した。アナログ・レコード中心のシステム。
アンプまわりはプリ・メインともに上杉アンプで固めている。なかでも目についたのが、20数キロあるような、巨大ターンテーブル。これを糸ドライブで回している。メーカーがうろ覚えなのだが、FinalAudioだったか、安定感がしっかりと聞きとれる。
スピーカー・システムは正副の2組があり、いずれも中高音にホーンを採用している。

手持ちアンプに余裕があるとのことで、真空管アンプを借りてきた。上杉アンプだが、型番は不明。kit製品をプロが組み上げたとのこと。…(注)
さっそく自宅に持ち帰り、スピーカー・ケーブルを仮配線して試聴してみた。CDプレーヤーを直結してもレベル的に問題ないようだ。

音楽的雰囲気の良く出るアンプだなというのが第一印象。さすがに、弦楽器がみずみずしく響く、特徴的だ。それに声の表現力が魅力的だな。女声がスピーカーの全面に出てくる感じ。なかでも男声とのマッチングがベストでは。ハリー・ベラフォンテなんかたまらない。抜群の相性だ。ベラフォンテのちょっと湿り気のあるハスキーな歌声が眼前に聞こえる。
どうもピアノは丸まってしまうようだ。鋭さが失われる。静寂感がイマイチと思う。チェンバロなんかも、金属弦の鋭さが物足りないかなと。

なぜか、聞き慣れた曲が、ちょっとテンポがゆったりしたように感じる。そして、奥行き感が広がったように感じるのが不思議。やや音像位置が下がるのは、高域特性とのからみなのだろうか。
年代品としてはノイズやハムが聞きとれないのは立派。かなりの発熱だ。うちの部屋にはエアコンがないので真夏だったら大変!

(注) U・BROS-1/KIT 6L6PPアンプ(UL接続)
実際にアンプに装着されていたのは:5881WXT/6L6WGC×4(SOVTEK)、ECC82/12Au7×2(TELEFUNKEN)、ECC83/12AX7×1(松下)


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