■ ジャズ喫茶 ベイシー (2020.10.19)
古い友人でJazzの熱狂的ファンから「是非見てこい」との強いプレッシャーを受けて、横浜の映画館・ミニシアター「ジャック&ベティ」に行ってきた。
上映していたのは「ジャズ喫茶ベイシー」のマスター菅原正二を描いたドキュメンタリー。
ベイシーは岩手の一関にあり50年の歴史をもつ。ベイシーとは、あの有名なバンド・リーダー「カウント・ベイシー」にちなんでいる。
「日本一のジャズ喫茶」との声がある。日本に限らず世界中からジャズ・ファンが訪れる。ナマ演奏の場でもあるようだ。
このドキュメンタリーには、ジャズプレイヤーにかぎらず。インタビューに答えて多くの有名人が登場する
……小澤征爾、鈴木京香、渡辺貞夫、坂田明、永六輔の顔もあったかな、タモリは出てこない
「目指すのはカッコいい音」と菅原は言う。オーディオのすごさでも有名だ。オーディオ目当てに訪れる人も多い。
スクリーンを通して聞こえてくるのは、床を揺るがすJBLシステム超大音量!ドキュメントの冒頭シーン――蒸気機関車の驀進音が象徴的だ。
眼前を重量感たっぷりに列車群がレールをきしませて通り過る。遠くに雷がなっている。
あれはステレオ初期に評判となったデモ・レコードではないか――うろ覚えだがLONDON盤(argo?)で「雷鳴下の蒸気機関車」だったか。
この機関車音はその後何回もバックに登場する。
オーディオシステムはJBLの大型ホーンを中心に構成されている。菅原の話によると、JBLに惹かれたのは初めはアンプだったとのこと。
それからスピーカーへと向かったと。そういえばSG520の優雅なアンプ姿がチラリと画面にあったよう。
ソースはアナログレコード一本槍か。CDに気をつけていたがどうも見当らない。カートリッジはSHUREのようである。アームはSME。
ナグラのテレコが録音/再生に活躍する。
実にカッコいい菅原正二であった!
◆ 《ジャズ喫茶ベイシーのSwiftyの譚詩(Ballad)》
【監督】星野哲也
【キャスト】菅原正二、島地勝彦、厚木繁伸、村上ポンダ"秀一
2020年/日本/104分/アップリンク/DCP
◆ 「シネマ ジャック&ベティ」 横浜市中区若葉町