■ A級アンプの呪い (2013.8.10)





現用のステレオ・アンプは、オーディオ専門店で中古購入した年代物である。このアンプの増幅方式はA級というやつ。電源を入れると、常にトランジスタに最大電流が流れっぱなしになる方式で、効率がひどく悪い。冬場ならば、室内暖房器にも使えようかというシロモノ。この猛暑の夏、アンプの温度上昇もかなりだ。


このところ、このアンプから異音が発生するようになった。電源投入からしばらく経つと、リレーの動作音らしきものが、「チィッ!」とかすかに鳴るのである。大きく目立つ音ではないのだが、静かに聞いているときなど、連続して発生するときもあり、耳につく。電源を切った後、ヒートシンクが冷える時に音が出ることがある、というのは聞いたような気がするが。


メーカーに送って調査をお願いしたのだが、再現しないとのことで、原因不明で戻ってきた。A級アンプはかなり熱をもつので、熱膨張がらみかもしれないとのことだ。手元に戻ってきたアンプをじっくり観察すると、発生時間とかノイズの発生位置も限られるようであり、再度メーカーに対策を依頼した。



メーカーから連絡があり、原因判明で対策したとのこと。内部部品の熱膨張率の違いから、高温になるとそれぞれの部品同志で歪みが生じて、接合部でキシミ音を発生するとのことだ。接合部に緩衝材を挿入しキシミを吸収するようにし対策したとのことだ。

なるほどと納得した。経年変化で部品相互間にもユルミを生じ歪みが発生する余地が大きかったのかな。まだまだ現役アンプとして使えるようで一安心だ。


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