■ 大野和士:フェニーチェ歌劇場 ニューイヤーコンサート (2008.2.11)

フェニーチェ歌劇場の2007年ニューイヤーコンサートに大野和士が登場したDVDを手に入れた。
2007.1.1のライブ収録である。さすがにニューイヤーコンサートらしく、バリエーションに富んだ華麗なもの。
オーケストラの演奏から始まり、ソプラノやテノール、バリトンの独唱、それにヴァイオリン・ソロもある。
クライマックスは《ナブッコ》からの合唱「行け、思いよ、黄金の翼に乗って」。
途中で、大野から客席へ向けてのイタリア語での新年の挨拶もありましたね。


《白鳥の湖》組曲
《シンデレラ》序曲
《ノルマ》から「浄き女神」
《カヴァレリア・ルスティカーナ》序曲
《椿姫》から「プロヴァンスの海と陸」
パガニーニ、Vn協奏曲
《ナブッコ》から「行け、思いよ、黄金の翼に乗って」
《椿姫》から「乾杯の歌」

ディミトラ・テオドッシュウ (ソプラノ)
ジュゼッペ・フィリアノーティ (テノール)
ロベルト・フロンタリ (バリトン)
マッシモ・クァルタ (Vn)
大野和士 指揮:フェニーチェ歌劇場管弦楽団&合唱団

テルミカーノフのピンチヒッターとして急遽、指揮を依頼されたのが、まさに直前の12/24だったそうだ。演奏曲もテルミカーノフのままやらざるを得なかっただろう。演奏会は《白鳥の湖》組曲から始まる。

ヨハン・シュトラウスとかを期待しているのとは違って、どこかクリスマスのような雰囲気がかもしだされる・
時に客席の様子が映し出されるのだが、落ち着いた会場の空気が感じられる。
聴衆の皆さんがきちんと椅子に座っているせいだろうか。さすがに、聴衆の年齢層も高そうである。それも夫婦連れが当然かな。

《ノルマ》あたりから、ますます会場も盛り上がってきたようだ。
さすがにテオドッシュウ(ソプラノ)のアリア「浄き女神」は格が違うという感があった。
クライマックスは、《ナブッコ》からの合唱「行け、思いよ、黄金の翼に乗って」
――これはこのコンサートの定番なのだろうか、イタリアでは機会ある毎に演奏されるようであるが。
あのトスカニーニの葬儀がスカラ座だかで行われたとき、お別れに演奏されたのも、この合唱曲だったはずだ。

大野も、ここぞとばかりに裂帛の気合いをこめて振りましたね。合唱団も力一杯の熱唱です。
もっとリラックスしても良かったのでは?というのは余計な心配だったか。

このDVD 当初は TDKヨーロッパの発売だけだったはずです。
TDKコアの企画部門に 「なぜ日本盤を出さないのか?」と問い合わせた覚えがある。
最近のニュースでは、TDKコアは コロムビアの傘下になったとのこと。いろいろ発売方針も変わったようだ。


◆「大野和士指揮/フェニーチェ歌劇場 ニューイヤー・コンサート2007」 TDK TDBA-0140 発売元:TDKコア (07.12.26)


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