■ 大野和士のオペラ・レクチャーコンサート (2008.9.6)
大野和士のレクチャーコンサートに行った 2008.9.6(土)
今年はいつもの神奈川県立音楽堂が耐震工事中とのことで、会場が小田急 新百合ヶ丘の昭和音楽大学の「テアトロ ジーリオ ショウワ」に変わった
かなり大きなホールで収容人員は1.300人規模。満席であった
今回のテーマは「オペラに咲く悪の華」というもの。
オペラ/舞台には悪役が欠かせない、主役と対比的な役割でオペラを盛り上げる
指揮者・大野和士の演技力は海外で磨かれて一段とアップしたのでは?
説得力のある演技指導で歌手の表現力が変わってくる
ちょっとしたフレーズを、「ここがキーポイント」と指摘するのに納得
最後は黒木真弓さんのアリア「歌に生き、恋に生き」で締めくくった
いつもながらの楽しいコンサートでした
初めて接した西明美さんの堂々たるワーグナー歌唱にも感心しました
【出演】
黒木真弓(ソプラノ)、藤田美奈子(ソプラノ)、西明美(メゾ・ソプラノ)
西村悟(テノール)、泉良平(バリトン)、上江隼人(バリトン)
【曲目】
・ヴェルディ:《マクベス》から 第1幕 マクベス夫人のアリア
「勝利の日に私はその者たちに出会った」
・ワーグナー:《ローエングリン》から 第2幕 オルトルートとテルラムントの二重唱
「何をそんなに大騒ぎして、落ち込んでいるのさ?」
・ヴェルディ:《リゴレット》から 第1幕 ジルダとマントヴァ公爵の二重唱
「ジョヴァンナ、私、後ろめたいわ…」
・プッチーニ:《トスカ》から 第2幕 トスカとスカルピアの二重唱
「あの人を助けて」
■ 大野和士・都響 作曲家の肖像:R.シュトラウス (2008.9.13)
大野和士の振る東京都交響楽団の演奏会に行ってきた。
東京芸術劇場 2008.9.13(土)
「作曲家の肖像」と題するシリーズで、今回は vol.69「R.シュトラウス」を取り上げている。
曲目は小編成・声楽入りから大編成へとバリエーション豊か
・《4つの最後の歌》
・クラリネットとファゴットのための二重コンチェルティーノ
・交響詩《英雄の生涯》
ソプラノは当初予定されていた緑川まりが佐々木典子に変更された。
客席は満員。3階席の奥の奥まで聴衆が詰まっている
開演前から会場は熱気に溢れているよう。大野に対する期待感か
大野和士の指揮は一段と円熟してきたように思える
第1曲の《4つの最後の歌》の冒頭のオケから、
柔らかくもしっかり充実した響きが聞こえてくる。都響がこんな響きを出したか!
佐々木典子さんの歌唱もぴったりだ
さすがに3階席で聞くと、オケの音量がときにソプラノを覆い隠してしまうが
終曲の《夕映えの中に》が静かに消え入るように
二重コンチェルティーノもいかにもR.シュトラウスらしい多彩な曲
しかし、この芸劇の巨大空間にはアンマッチ。3階席では楽しめない
最後の《英雄の生涯》。フル・オーケストラの饗宴を充分に楽しめました。
大活躍のコンサートマスターは矢部達哉さん
ホルン群も活躍だが最後にわずか息切れがあったかな
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