■ 今年のテーマは「嫉妬」 (2009.8.11)

いつも夏休み時期に開催される恒例の「大野和士オペラ・レクチャーコンサート」に行ってきた。
神奈川県立音楽堂2009.8.11(火)


大野は舞台にいきなり駆け込んで来てピアノを連打するという登場ぶり。
いつもながらの大野和士パワー全開で、楽しいレクチャーコンサートであった。
今年のテーマは「嫉妬」である。嫉妬を通して人間の心が露わになるということらしい


豊富な指揮経験からの解説が実に興味深かった。それに説得力のある演技をまじえるのだから!
《ウェルテル》は嫉妬というよりも、満たされない憧れの恋心か。ワグナーの《トリスタン》との共通点されて納得だ。
11月にはこの《ウェルテル》の演奏会形式の公演があるので、ますます期待が高まる

大野の解説のあと、同じところ歌手が繰り返すのですが、見違えるように、歌いぶりが変わりますね、表現力がたっぷり豊かになりますね。
《道化師》からのアリア「衣装を着けろ」を繰り返し聞けるなんて、お得感たっぷりであった。
それと。いつも以上に、ピアノが冴えていたな、と感じました。


<プログラム>
・チレア:《アドリアーナ・ルクヴルール》から
西明美(MS)ブイヨン公爵夫人のアリア「苦い喜び、甘い責め苦を」
・レオンカヴァッロ:《道化師》から
文屋小百合(S)、須藤慎吾(Br) ネッダとシルヴィオの二重唱「シルヴィオ こんな時間に」
 笛田博昭(T)カニオのアリア「衣装を着けろ」
・ヴェルディ:《アイーダ》から
西明美(MS)、鍾晧 アムネリスのアリア「いとわしい恋敵は」他
・マスネ:《ウェルテル》から
西村悟(T) ウェルテルのアリア「なぜ我を目覚めさせるのか春風よ」
・ヴェルディ:《オテロ》から
松村英行(T)、須藤慎吾(Br) オテロとイアーゴの二重唱(2009.8.12)


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