■ 大野和士の去就 …… すごいことになっている (2006.5.2)

大野和士が、2008年にモネ劇場を退任するという朝日新聞の記事 (06.4.20)。素っ気ない共同通信の配信記事では細かい様子がわからず隔靴掻痒の感があったが、Hさんから伝えられたサンケイ新聞 (06.4.30) 情報で全容がわかった思いだ。

要約すると
モネ劇場の退任は、既定方針通りということらしい。現支配人のフォクロールと同時期(07年)に退任する予定だったが、劇場側の希望で延長したとのこと。
梶本音楽事務所によれば。すでに欧米の多くのオペラハウスから出演依頼を受けている。さらに今まで断り続けてきた、著名オーケストラからの依頼を受けるとなると、1年の半分以上を割かれる。モネの音楽監督を続けるのは無理と判断したとのこと。
大野は02年にモネ劇場の音楽監督に就任以来、欧米各地や日本への演奏旅行を成功させ、それまでヨーロッパ圏内に止まっていた同歌劇場の名声を世界へ拡大した、とある。

それにしても
これからの大野のスケジュールは、すごいことになっている。
ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場で、07年にヴェルディの「アイーダ」、10年にはワーグナーの「さまよえるオランダ人」。
ミラノ・スカラ座では、07年にショスタコーヴィッチの「ムチェンスク郡のマクベス夫人」(新演出)、08年にヴェルディの「マクベス」(新演出)。
ベルリン・ドイツ・オペラで、08/09年はR・シュトラウスの「エレクトラ」、09/10年に同じく「影のない女」(新演出)など。

◆詳細はこちら → 大野和士最新情報


■ 大野和士:音楽監督を退任へ (2006.4.20)

朝日新聞・夕刊の記事(2006.4.20)にはびっくりした。大野和士がモネ劇場の音楽監督を退くという。どうも記事にはマイナスのイメージが感じられる。
このところ、スカラ座とか、メット客演の計画が報じられる一方で、モネ劇場を振るのが少なくなったのでは?と余計な心配をしていたのだが

それに後任の、マーク・ウィッグルスワース(Mark Wigglesworth)とは耳慣れない名前だ。インターネットを検索すると、BISにショスタコーヴィチの交響曲を録音したものがあるようだ。
・BIS-CD-973/974 ショスタコーヴィチ 交響曲第 10 番・第 5 番・第 6 番 ウェールズ BBC国立オーケストラ
・BIS-SACD-1483 ショスタコーヴィチ 交響曲第8番 オランダ放送フィル

以下に朝日夕刊の記事を引用しておこう
音楽監督を退任へ。ベルギー王立歌劇場(モネ劇場、ブリュッセル)は19日、現在音楽監督を努めている指揮者大野和士さんが08年8月で退任し、後任に英国人指揮者のマーク・ウィッグルスワース氏が就任すると発表した。◆大野氏は、退任後も同劇場で客演指揮者として活動を続ける予定。◆大野氏はドイツのバーデン州立歌劇場音楽総監督などを務めた後、02年9月にベルギー王立歌劇場の音楽監督に就任した。(共同)


戻る