■ 『大人の表現術』 ハッタリとインパクトで人を動かすことか (2004.10.12)

表現力とは、自分の考えや思いを効果的に伝え技術のこと。表現力次第で、仕事の成果は百にもなればゼロにもなる。時にはマイナスにさえなってしまうことも。惹句にはこうある。「実力が同じなら、ハッタリの効く人間のほうが強い。ハッタリとは『表現力』のことである」と。そうか!「ハッタリ」なんだ。

南カリフォルニア大学のアルバート・メラビアン学者はこう言っているそうだ。「相手に与える印象度を100パーセントとすれば、話の中身はたったの7パーセント。話し方は38パーセント、そして身振り、手振り、態度や服装といった外面的要素がなんと55パーセントもある」。「なにを話したか」よりも「どう話したか」「どんな(外見の)人が話したか」の方がインパクトが大きいということ。

「サルでもわかる表現術」の原則はこうだ。
・できるだけわかりやすく簡単に言い換える
・シンプルで短くする
・いちばん大事なことを最後に出すようではビジネスマンとしては落第だ
・「かなり、そうとう、少々、ものすごい……」というような曖昧表現を使わない
・自分がなにを言ったか、なにを伝えたかではなく、相手がどう聞いたか、どう受け取ったかが大事
――これはインパクトのことだ

ところで「大人の表現術」の所以は? 相手を力づくで説得することではない。さりげなく、相手がそうせざるをえない状況に追い込んでしまうこと。効果的に人を動かすことなんだ。


◆ 『大人の表現術』中島孝志、主婦の友社、2004/9


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