■ ショスタコーヴィチ弦楽四重奏曲 全15曲演奏会  (2015.12.31)

モルゴーア・クァルテットの意欲的な演奏会に行ってきた。
横浜みなとみらいホール 小ホール (2015.12.31)

ショスタコーヴィチは、2015年に没後40年、2016年に生誕110年を迎えるとのこと。弦楽四重奏曲の全曲演奏会が開かれた。全15曲を、三部に分けて一挙に演奏しようというもの。13:00に開演し、終演は0:30という長丁場である。自分が聞いたのは、最初の第一部で、第1番から5番までを演奏するもの。ほぼ3時間。

全曲をしっかり聴いたことはないのだが、とにかくショスタコのSQはヴァリエーションに富んでいるなという印象が強い。ひとつの曲の性格を、一言で表現することがなかなかできない。ベートーヴェンであれば、その曲の性格を「雄渾」とか「静謐」などの一言で表すことができると思うのだが。

池辺晋一郎さんはプログラム解説に、「激しい高揚と、そのあとの寂寥感は、まさにショスタコーヴィチのヴォキャブラリ」と書いている。納得しました。

それにしても演奏は過酷だ。肉体的にもだが、それ以上に音楽的緊張が半端なものではないはずだ。リーダーの第1Vn荒井英治さんの牽引力がすごいものでした。弦楽四重奏を聴く醍醐味を満喫した演奏会でした。ちょうど後ろの席には池辺晋一郎さんが座っていましたね。

◆第1番;ただようように開始される。すぐに正確なリズムが刻まれる。さすがに清新な雰囲気が感じられる。
◆第2番;エキゾチックな開始部に聞こえた。それに、どこか暗い気分があるのか。
◆第3番;個人的には、この曲がもっとも気に入った。開始部からしてリズミックで愉悦的。ポルカらしい。交響曲第8番のイメージを引き継いでいるようだが、はっきりとは聞き取れない。
◆第4番;全曲には落ち着いた静けさを感じたが、ときに激しい響きがあった。
◆第5番;同じテーマがしつこく何回も繰り返される。3楽章構成。

<出演> モルゴーア・クァルテット
荒井英治 1stVn(日本センチュリー交響楽団 主席コンサートマスター)
戸澤哲夫 2nd Vn(東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団コンサートマスター)
小野富士 Va(NHK交響楽団 ヴィオラ奏者)
藤森亮一 Vc (NHK交響楽団 主席チェロ奏者)

(モルゴーアはエスペラント語[Morgaua=明日の]に原意を持つとのこと)




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