■ ワーグナー:楽劇《トリスタンとイゾルデ》  (2016.9.18)

東京文化会館 2016.9.18(日)









はっきりしない天気にもかかわらず上野周辺はかなりの人出。西洋美術館の世界遺産登録の影響なのか。
それにしても、そこかしこに立っている世界遺産登録記念のノボリのセンスはいかがなものか!


東京二期会オペラ劇場の《トリスタンとイゾルデ》、ライプツィヒ歌劇場との提携公演とある。全4日の公演であるが最終日を観に行った。
いつものように最安席を。今回は最上階の5F席でR最前列であった。舞台とオケピットが見渡せる。音響のバランスはややオケの方が勝るのかな。





全体に満足度の高い公演でした。最終幕の《愛の死》にはちょっと涙腺が緩みましたね。ヘスス・ロペス=コボスの指揮は要所で振幅な大きなものだったのでは。幕開きを間髪を入れずに、さっと指揮を始めるのはヴェテランの味か。読響も応えていましたね。

やはり、ヴィリー・デッカーの演出がてらいのないオーソドックスなもので、素直に納得できるものだったと感じましたね。シンプルながらメッセージ性の高いものでした。全幕を通じて、舞台には小舟が設置され、周辺の様子とともに劇の進行が重なる趣向。「オール」に意味づけがあるよう。第1、2幕は綠と赤が主体、海原とか森のイメージか。第3幕は荒涼としたもの。トリスタンの心理風景だったのか。

トリスタンが自ら眼を傷つける演出には、なんで?と思ったのですが。谷崎潤一郎の世界? イゾルデは叙情的なシーンの歌唱に特色が出たかなと。ブランゲーネの加納悦子さんを好ましく感じました。マルケ王はちょっと若すぎたのでは。

<出演>
トリスタン:ブライアン・レジスター
イゾルデ:横山恵子
マルケ王:清水那由太
クルヴェナール:大沼徹
ブランゲーネ:加納悦子
メロート:今尾滋
牧童:大野光彦
舵取り:勝村大城
若い水夫の声:新海康仁

指揮:ヘスス・ロペス=コボス
演出:ヴィリー・デッカー
管弦楽:読売日本交響楽団
合唱:二期会合唱団



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