■ 香港CD事情−2 (2002.10.26)

香港在住6年になる金田和久さんから、最新のCD事情をお知らせいただきました。香港のCDショップは随分と変わったようです。以下は金田さんのレポートです。

まず、タワーレコードですが、以前には銅鑼湾と沙田の2ヶ所に店がありました。同社の経営危機の関係でしょう、すでに香港からは撤退しています。HMVも売り場面積が縮小しています。尖沙咀の店は最上階を閉鎖し、クラシックの売り場面積は以前の1/4程度でしょうか、銅鑼湾や中環の店も、クラシックの売り場は当時のおよそ半分くらいのスペースです。

香港には香港唱片 (Hong Kong Records)という地元資本の店が、金鐘(Admiralty)と九龍塘(KawloonTon)の2ヶ所あります。クラシックの売り場面積と品揃えでは、ここの九龍塘の店が香港では今のところ最大だと思います。

小さな店も、クラシックの品揃えの良いところは姿を消しつつあるようで、さびしさを感じますね。私がよく通っているのは、中環の街市の近く、香港駅そばの Pro Sound という店で、かなりのスペースがクラシックにさかれています。値段もHMVからは2割ほど安いですね、というかHMVは異常に高いと言うべきでしょう。

中古のCDは銅鑼湾の銅鑼湾中心という雑居ビルの中に3軒、中環のエスカレーターを上って、Hollywood Streetの周辺にある古本屋で探すことができます。深水捗でも中古を探すことができますが、これといったものは無いような印象ですね。掘り出し物は期待できません。

日本製のCDはクラシックですと、ミッドプライスのシリーズが中心で、本当の新譜は殆どありません。一番多いのは、東芝EMIのもの、つぎがユニヴァーサル系列のものでしょうか。余談ですが日本のポップスは人気があるようで、どこにでもあるようですね。ただし、値段は高く、HMVの場合、クラシックの新譜がいまHK$150程度ですが、日本のポップスはHK$180からHK$200といったところでしょうか。

時折、出張で東京に行くときに、時間があると銀座の山野などを覗いてみるのですが、仕入れの担当者の違いでしょうね、同じような売り場の面積でも、中身は日本の方が上ではないでしょうか。


■ 香港CD事情 (2000.10.28)

3泊4日の激安・香港旅行に行った。もちろん百万ドルの夜景はコースにちゃんと含まれている。自由行動の1日、中心街を回ってCDショップ、特にクラシック売り場をチェックしてきた。

2階バスの横腹は全面広告。"日日進歩"とかのスローガンが必ずある。企業広告であればホームページアドレスがデカデカと書いてある。香港はIT先進国!



大型店のHMVが、尖沙咀(Tsim Sha Tsui)の本店を始めとして、中環(Central)のCentral Building、銅鑼湾(Causeway)のWindor Houseビルなど3店ある。いずれも品揃えはまったく同じでメジャーレーベル中心である。なかでも本店は5フロアもあり最も充実している。そのうちクラシックは1フロアを占有。照明をやや落とした静かな雰囲気の売り場である。

価格は日本の輸入レコード店とほとんど変わりはない。残念ながら価格面では期待はずれ。しかしバーゲンの企画セールなどをよく漁ると掘り出し物がある。例えば2セットで200ドルのセールがあったが、ここでバッハのカンタータ4枚組(ヘルヴェッヘ指揮)と、デュ・プレの初期録音2枚組とを合わせて買った。合計CD6枚でで200ドル、約3,200円である。

タワーレコードは、銅鑼湾(Causeway)のTimes Squareビルにあったが、HMVに比べると質量ともに物足りない。価格はHMVに比べると1割前後安い。旺角(Mong Kok)周辺には中小のレコード屋がある。やはり大手に比べると安いが、品揃えは雑多である。ポピュラー・アイドル系は日本人アーティストが活躍。CDも純正の日本からの輸入品が多い。クラシックも日本製がかなりある。品質面のメリットがあるのだろうか。

香港で目につくのはVisual系ソフトの充実ぶり。DVDはもちろんであるが、特に日本ではまったく目にしないVCD(Vidio CD)が豊富である。映画から、ポピュラー・クラシックまで、オペラもある。ちょっと調べてみると黒澤明の全作品がVCD化されているようである。70ドル、字幕は中国語だな。著作権はどうなっているのだろうか、海賊版の匂いがするが。そしてHMVにもAdultコーナーがしっかりと確保されている。

最後に香港の秋葉原と言われる深水捗(Sham Shui Po)を回ってきた。地下鉄の駅を出ると真ん前がGolden Computer Centreビル。ここの1階・2階にパソコン・ショップが密集している。秋葉原のラジオセンターの感じ。平日のはずだが、人を押しのけないと先に進めない。ノートパソコンは見知らぬメーカー製品が並んでいる、台湾製品であろうか。思わず手を出したくなるような激安ではない。ソニーの最新Palmをかなり見たが、良い値段が付いてガラスの陳列棚の中に鎮座している。

小型のCCDカメラを物色してみた。パソコンの上に置いてチャットとかにも使える、一見して「げげの鬼太郎の目玉オヤジ」風のやつ。IOデータやMAXELLなどのメーカ製品があった。IOデータはやや高く360ドル前後。MAXELLは300ドル近辺。交渉の結果、MAXELLを 290ドルで手に入れた。日本では幾らだろうか、安い買い物だったのかな?説明書には英語と中国語はあるのだが日本語はなし。



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