■ 斎藤秀雄基金賞を受賞 (2002.8.13)

朝日新聞(2002.8.13)によると、斎藤秀雄基金賞を大野和士氏とチェリストの植木昭雄氏受賞したとのこと。

斎藤秀雄メモリアル基金賞」 (ソニー音楽芸術振興会主催)が斎藤の生誕100年となる今年創設された。この賞は前年にめざましい活躍をした指揮者とチェリストに贈られる。第1回の受賞者に、指揮者の大野和士氏とチェリストの植木昭雄氏が選ばれた。

選考委員長は同振興会の大賀典雄理事長、委員は指揮者の小澤征爾氏とチェリストの堤剛氏。



■ 大野和士 サントリー音楽財団から「佐治敬三賞」を受賞 (2002.3.13)

日経新聞(2002.3.14)ほかに、サントリー音楽賞の記事が載った。大野和士の振った横浜の公演が「佐治敬三賞」を受賞したとのことだ。意欲的に現代の音楽に取り組んできた大野にとってうれしいニュース。I教授(磯山雅さん)のコメントにも{神奈川フィルを率いて特殊奏法オンパレードの難曲を指揮・解説された大野さんの統率力は際だっていた」とあった。残念ながら小生は聞き逃してしまったのだが。

第33回サントリー音楽賞(サントリー音楽財団主催)は13日、作曲家の一柳慧(いちやなぎ・とし)氏(69)に決まった。賞金700万円。一柳氏は現在、神奈川県芸術文化財団芸術総監督。「交響曲第6番―100年のちに」など、昨年の密度の高い作曲活動が評価された。
また、優れた公演企画に贈られる第1回佐治敬三賞は、「篠崎史子 ハープの個展[〜新たな領域を求めて〜」と、「Just Composed 2001 in Yokohama〜現代作曲家シリーズ〜大野和士が描く新世紀の音楽絵巻」が選ばれた。賞金各百万円。(日経2002.3.14)

「佐治敬三賞」とは
(財)サントリー音楽財団(理事長・堤剛)が、故・佐治敬三(元サントリー株式会社会長)の功績を記念して、2001年度(平成13年度)から創設したもの。「佐治敬三賞」は、新しい世紀のわが国における音楽公演活動の一層の振興を願って、氏の名を冠した新しい賞として制定。毎年わが国で実施された音楽を主体とする公演の中から、チャレンジ精神に満ちた企画でかつ公演成果の水準の高いすぐれた公演に贈られるも。賞金200万円。



■もうひとつ 日経に載ったインタビュー記事を紹介しましょう。(日曜版 アート・創るアングル 「指揮者 大野和士」 2002.2.10から)

「音楽も社会の構造や仕組みの産物であり、現状の閉塞感や停滞感と密接に関連している」
「どの分野に目を向けても若い世代の方が専門知識や情報の理解力に優れ、トップに立つ指導性を備えているにもかかわらず、適材適所の人材を起用する勇気に欠ける」と言う。

「ブリュッセルの劇場支配人が柔軟な思考の持ち主で、年齢差があっても相互に尊敬できる関係を築ける。大先輩の小澤征爾さんもウィーン国立歌劇場の音楽監督就任が決まるまで数十年間、そうした人との出会いを積み重ねてきたのだろう」

困難な状況に直面した時は必ず、「子どものころから親しみ、究めてきた古典の基本に帰る」。
「指揮者が作曲家の魂に触れる作業に打ち込み、何かしようとの意志が実感されれば、どの国のオーケストラにも機械的ではなく、人間の"顔"が見える音に一変する瞬間がある」と確信する。



戻る