■ 八木アンテナ:地デジ用アンテナの製作 (2010.6.18)

いよいよ来年(2011年7月)にはアナログが休止して、すべて地デジに移行とのことだ。当家は、ちょうど東京タワーの方向にマンションが建てられて、電波障害となるため、マンション管理会社からの中継電波を受けるような受信形態となっている。今のところ何の連絡もないが、来年には管理会社が地デジ対応をやってくれるのか?
幸いにも家のテレビには地デジ・チューナーが付属している。どのような電波状況なのか確認する意味もあり、簡単なアンテナを作成してみようと思い立った。
インターネットを検索してみると、アンテナの自作記事がかなりアップされている。こちらのページを参照し、手持ちの材料を利用して作ってみることにした。基本は八木アンテナである。


【八木アンテナとは】(ウィキペディアから)
八木秀次、宇田新太郎によって開発された指向性アンテナ。導波器、輻射器、反射器の3パーツで構成される。導波器、反射器は棒状である。
反射器から導波器の方向に指向性を持つ。複数の導波器を用いて指向性を鋭くアンテナの利得を高くするようにしている。
輻射器には半波長ダイポールアンテナまたは折返しダイポールアンテナが用いられる。反射器は通常1素子。
八木、宇田が所属した東北帝国大学工学部電気工学科での実験が発明のきっかけ。実験中に電流計の針が異常な振れ方をするので原因を探求したところ、近くに置かれた金属棒の位置が関係していることがわかった。ここからアンテナの基本原理に結びついた。1926年、特許出願。

日本では無視されたが、欧米の学会/軍部では指向性に注目してレーダーに採用し、その性能を飛躍的に向上させていた。
太平洋戦争のさなか1942年に日本軍がシンガポールを占領した際に、レーダーとその技術書を発見し、イギリス人の捕虜から八木アンテナの卓越した性能を知らされたというのは、有名なエピソード。


【簡易地デジアンテナの製作】


3mm直径のアルミ管と銅管を近所のホームセンターで購入した。合計でもせいぜい500円前後だ。
同軸ケーブルは手持ちの75オーム。インピーダンス・マッチングの問題はあるのかな。とにかく今回は安直に作り上げてみるのが方針。

角材にノコギリで切り込みを入れ、アルミ/銅管を埋め込んで、ガムテープで止める。銅管と同軸ケーブルの接続は、今回はテストということで、裸のまま電線を巻き付けてやはりガムテープで固定。ハンダ付けにはしない。

製作には1時間もかからず。完成後にさっそくテスト。ちょと手間どったがなんとかテレビが映るようだ。いろいろ試行錯誤して、東京タワーと思わしき方角にアンテナを向けると、どうにか6局が受信できる。NHKの2局はどうしても受信できないのはなぜ?

受信局の画質はさすがデジタルだけに、アナログとは段違いである。これでNHKが受信できれば文句はない。
きちんと受信周波数を計算してアンテナを再製作して、ブースターを入れれば万全か。


■ 地デジ・アンテナ 〜その後 (2010.11.27)
八木アンテナの構成は、導波器、輻射器、反射器の3パーツからなる。
最近のカタログを見ると、この反射器と思われるものが、かなり複雑な形状で大型化している。
ものによっては、スクリーン・リフレクター(大型スクリーン反射器)とか言うらしい。
反射器は、アンテナ後方からの電波を阻止して、送信塔からの電波を受信しやすくするもの。前後比を改善するのが役割だ。


当家の周辺では、@東京タワーと、A平塚中継所(湘南台)の2方向から地デジ電波が受信可能である。
地理的にはまったく逆方向であり、電波の偏波方式もそれぞれ水平と垂直とで異なる。
このため、アンテナの設置方法がまったく異なる。

















←@これは正しく、東京タワーを向いた設置
水平偏波に対応している。



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