■ 『なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか』 日本はどうする? (2013.10.17)





日本国内のパチンコ市場の規模は19兆円とのことだ。パチンコホールによる貸玉料と貸メダル料で構成される。余暇市場の約28.4%を占め、参加人口1,670万人という一大レジャー産業である。( →こちら )

スポーツ関連市場でさえ、5億円だから、びっくりするほどの巨大市場である。この本は古本屋の片隅にころがっていたのであるが、そんなことから、気になって手に取った次第である。それに「韓国ではパチンコが全廃された」というタイトルが気になる。


見返しのカバーに著者はこう書いている。「韓国がパチンコを禁止したことを、日本では筆者が初めてリポートしたが、それを報道した日本のマスコミはない」。たしかに新聞等でこの話題を目にしたことはないな。さらに著者は言う、「韓国以上に被害が大きい日本で、なぜ違法な状態のままでパチンコが長年放置され続けているのか」、「なぜ韓国はパチンコを廃止でき、日本はできないのか」と。

以下に、本書の主要な目次を列挙するが、内容は一目瞭然だろう。日韓ともに、パチンコによる家庭崩壊が深刻なテーマであることがわかる。

<なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか>
・韓国のパチンコ全廃を報じなかった日本のマスコミ
・日韓に共通したパチンコによる家庭崩壊

<なぜパチンコは、廃止されねばならないのか>
・パチンコ店員も依存症になる世界
・ターゲットは、年金生活者と主婦
・パチンコ店にATMという恐怖の光景
・警察に対する業界の涙ぐましい心づかい
・「子ども手当」もパチンコ代に消える
・パチンコ問題に目を瞑るマスコミの責任

<なぜ日本は、パチンコを廃止できないのか>
・パチンコ業界のアドバイザーに名を連ねる政治家たち
・民主党による呆れはてた「パチンコ支援プロジェクト」
・韓国にあって日本にはない、判断のスピード
・正面切ってパチンコ賭博を合法化しようとする政治家
・なぜ大新聞が、パチンコの全面広告を掲載するのか


◆『なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか』 若宮健、祥伝社、2010/12

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