■ フェスタサマーミューザ  沼尻竜典&N響のザ・ブラームス   (2024-8-4)

2024-8-4 ミューザ川崎 シンフォニーホール

連日の猛暑が続いている。パリではオリンピックが、あのセーヌ川をトライアスロンの選手は泳ぐらしい。お大事にと言うしかない。
ミューザ川崎へ出向くのは久しぶり。「フェスタサマーミューザ」というイベントのよう。ミューザ川崎の誕生20周年記念か

「沼尻竜典&N響のザ・ブラームス」というテーマに惹かれて急遽インターネットでチケットを手に入れた。客席はほぼ満員の盛況ぶりであった。
場内アナウンスによれば、終演後のカーテンコールについては、自由に写真を撮ってかまわないそうだ。
このところ、コンサートに出向くとカーテンコールで観客の多くがカメラをバチバチやっているものの、係員の注意が一頃ほどないなと、感じていたが。
こうまでアナウンスで「カメラ解禁」をはっきり聞いたのは初めてです。

ブラームスのヴァイオリン協奏曲。
このところの睡眠不足のせいか(オリンピックのせいだ!)、せっかくの第2楽章が夢心地だったのは残念。
座席位置(RA1)のせいか、ヴァイオリンの美音が届いてこないのも。

ピアノ四重奏曲は、ブラームスの原曲をシェーンベルクが編曲したもの。
シェーンベルクの目的はどこにあったのだろう。自らの作曲技術の卓越性を、世間に知らしめることか。
第1楽章にしても、聞き慣れた「いかにもブラームス的なテーマ」が、大編成のオーケストラで響きわたる。
ホルンが吹かれると3次元のひろがりが出現するのも楽しい。指揮者の役割は、丁寧に聴衆に説明的に展開することなのかな。

第2楽章を経て、第3楽章。いかにも室内楽的で、まさにザ・ブラームスといえる。楽章の後半になると軍隊調?の行進曲となるのだがなにか意図があるのか。
終楽章はまさにチャルダッシュを思わせる、中欧的な華々しい楽曲展開。
ここでは指揮の沼尻さんが獅子奮迅の活躍である。それまで遠慮がちだった打楽器群が鳴り渡る。
さすがにN響の合奏力は高い、一糸乱れぬ「どんちゃん騒ぎ」と形容してもいいかな。
アンコールはお約束の、ハンガリー舞曲でした。

<プログラム>
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調
ブラームス(シェーンベルク編曲):ピアノ四重奏曲 第1番 ト短調
アンコール:ハンガリー舞曲 第1番

指揮:沼尻竜典
ヴァイオリン:戸田弥生
管弦楽:NHK交響楽団 (コンサートマスター) 郷古廉








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