■ クァルテット・エクセルシオ 定期演奏会2016
2016.11.27(日) 東京文化会館 小ホール 第31回東京定期
寒さが厳しくなってきた。行き交う人もほとんどが冬用のコートを羽織っている
今にも雨が降り出しそうな天気だが、文化会館周辺の銀杏が鮮やかに色づいている。
久しぶりのエクの演奏会へ。曲目のバリエーションもあり充実感のあるものでした。第1Vnの西野さんが長く休んでいたようですが、伸びやかに澄んだヴァイオリンを聞くと、完全復帰ですね。
最初のハイドン、もっと弾きぶりにリラックス感を期待していましたが。
第11番《セリオーソ》はさすがに緊張感いっぱいの演奏。あらためてベートーヴェンの求心力に気づかされました。
メンデルスゾーンの弦楽曲は、かの八重奏曲しか聞いたことがありません。とにかく弦楽四重奏曲は初めて。全曲をきいて、この第5番を本日のメインに持ってきた理由が、少しは分かったような気がしました。なかなか聴き応えのある曲ですね。
第1楽章は優しさにあふれつつも起伏に富んだ楽章。交響曲《スコットランド》のような断片が聞こえてきたかな。第2楽章は、これぞメンデルスゾーンという感じ、お得意のスケルツォだ。第3楽章がユニークです!!メンデルスゾーンとしては思い切った感情の表出が激しい。ロマンティックな響きが重なる。この曲の作曲時期になにかあったのか。第4楽章は終楽章にふさわしく高揚感にあふれている。
<プログラム>
ハイドン:弦楽四重奏曲 第81番 作品77-1
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第11番《セリオーソ》作品95
メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲 第5番 作品44-3