■ アラン・ギルバート 都響定期 マーラー 交響曲第6番 (2019.12.16)
東京都交響楽団 第894回 定期演奏会Bシリーズ サントリーホール 2019.12.16(月)
世の中さすがに師走はせわしい。どんどんと流れる人混みにペースを合わせて歩き進むのはなかなか体力的に厳しい。
サントリーホール当夜の演目はマーラーの長大な交響曲。活力のある演奏でオーケストラを満喫!指揮者・オケともにスケールの大きい熱演でした。
終演後に盛んに拍手をおくっていた聴衆が指揮者を再度呼び出していた。いつものようにP席からの鑑賞。ハンマーが眼前に置いてある。
第1楽章の冒頭から、歯切れ良く、聴衆を引き込むような鋭い響き。軍隊の行進のよう。突然に甘美なメロディーが出現する――アルマへの賛歌と言われるらしい。大きな振幅を伴った演奏だ。弦合奏も指揮に応え全身で弾いている。マーラーへの共感にあふれた指揮ぶりだ。
アラン・ギルバートは2017年までニューヨーク・フィルの常任を務めている。マーラーに対するバーンスタインのDNAを引き継いでいるのかな。
第2楽章。都響の特徴と感じている――繊細な弦の演奏――が最大限に発揮された楽章だったのでは。ときにカウベルだかが遠くに鳴っている。第1楽章と対照的だ。
つづく第3楽章はどうも中途半端に感じる。荒れ果てた戦場を思わせるが、何かメッセージがあるのか。
豪壮な第4楽章だ。統合へと向かう大団円がハンマーの一撃で打ち砕かれるという印象。ハンマーはP席の真ん前だったので、どうやって打ち下ろすのか注目していたのだが。大きな木箱に叩きつける様子。ちょっと地響きを期待していたので残念。都合3回ハンマーは振り下ろされた。写真↓の左片隅に木箱が写っています。
それはさておき、演奏中に隣席でプログラムをパラパラめくられると集中心が乱れますね!
<プログラム>
マーラー:交響曲第6番イ短調《悲劇的》
指揮:アラン・ギルバート
管弦楽:東京都管弦楽団(コンサートマスター 矢部達哉)