■ 音楽大学フェスティバルオーケストラ 2017
2017.3.25(土) ミューザ川崎シンフォニーホール
音楽大学(11校)の学生奏者が集まっての演奏会 素晴らしい!若さに圧倒された演奏会だった 瑞々しい感性がみなぎっていましたね 練習の成果が存分に発揮されました
アンサンブルも万全、研ぎ澄まされた演奏力を感じました フィナーレには思わずブラボーを呈しましたよ!
ドビュッシーの《海》にしても、マーラーの大編成交響曲にしても 取り組むのは、なかなか大変だったと思います 指揮の高関さんのプレトークでは練習6日とか言っていましたが
最初の《海》。オケの響きが立体的に織りなすよう 波のしぶきが眼前に飛んでくるようだった 弦はもちろん、管楽器/木管も皆さんおどろくほどうまい
マーラーの交響曲第6番。楽員が部隊いっぱいを占める、優に100人は超える。オケは第一Vnと第二Vnが向き合う対向配置だった。
これだけの大編成、もちろん高関さんの力も大きかったが 全曲で破綻を感じられなかったのはすごい!オーボエやホルンのトップはプロ級では
《悲劇的》というニックネームがあるが、マーラー自身は名付けはやっていないそうだ 第1楽章の導入部からして、まるで軍隊が行進するように聞こえる。早めのテンポだ
どこに悲劇の影があるのか。オケは冒頭から気力充分の演奏だった
一転して第2楽章のアンダンテは叙情的とも、甘美なメロディーが聞こえる 柔らかい弦が素晴らしい 聞き慣れた手持ちのCDはどれも第2楽章はスケルツォだ
近年はここにアンダンテを置くのが通例とのこと
第3楽章スケルツォは、まるで第1楽章と兄弟のよう。その気分が継続する 第4楽章はまさに圧倒的でしたね 力任せにならず指揮者のコントロールのもと整然とした爆発でした
座席位置の関係で、残念ながら2個所でのハンマー・ストロークは見られなかった
指揮の高関健さんの力も大きかったですね プレトークでは、手際よくマーラーの聞き所を教えてくれました わずかにユーモアをまぶして、いかにも誠実な話しっぷり
この誠実さが、オケの指揮にも感じられましたね
丁寧かつ的確な指揮ぶりです ハンマー奏者へのきちんと事前確認のサインを送っていましたね 第2楽章(アンダンテ・モデラート)は指揮棒無しで振るなど細かい神経
トークでは、パート譜に手を加えたとのことだったが……
<首都圏9音楽大学+九州2音楽大学の選抜オーケストラ>
上野学園大学、国立音楽大学、昭和音楽大学、洗足学園音楽大学、東京音楽大学 東京藝術大学
東邦音楽大学、桐朋学園大学、武蔵野音楽大学 平成音楽大学(熊本)、大分県立芸術文化短期大学(大分)
<プログラム>
ドビュッシー:《海》――3つの交響的素描
マーラー:交響曲第6番
管弦楽:音楽大学フェスティバル・オーケストラ
指揮:高関健