■ 2015.10.07 新国立劇場 ワーグナ:《ラインの黄金》
2015.10.7 新国立劇場
さすがに休憩なしの3時間に近い公演は長い。尻が痛くなり何回もイスに座り直した。客席は満席でしたが、ワーグナーの楽劇にしては、意外と女性客が多いなと感じた。マチネーのせいだったのか。
この《ラインの黄金》は序夜ということもあり、やはり全員顔見せ的な性格もあるのだろう。なかでも、ローゲの活躍が重要ですね。ステファン・グールドの歌唱や演技とも、よく伝わってきました。風体になかなか貫禄があった。まるで外資会社の乗っ取りを企んでいる、悪徳銀行マンのよう。ごひいきの安藤赴美子さんはフライアで登場。清楚な歌声でした。
全体のプランとして、何か訴えるものがあるのかなと、思っていたのだが。例えば、2人の巨人にしても、宇宙服を着て大きな高い靴をはいて、ゴーストバスターズのような出で立ちである。読み替えではないようだ。どうも中途半端な印象だったのだが。
冒頭のライン川のホルンの斉奏から始まって、東フィルは頑張ったと思います。事前に読んだインターネット記事から心配していたのですが、杞憂だったようです。オケ・ピットをのぞいたら、ハープが6台ずらりと並んでいた。これは楽譜の指定通りなんですね。
<出演>
ヴォータン:ユッカ・ラジライネン
ドンナー:黒田博
フロー:片寄純也
ローゲ:ステファン・グールド
ファーゾルト:妻屋秀和
ファフナー:クリスティアン・ヒュープナー
アルベリヒ:トーマス・ガゼリ
ミーメ:アンドレアス・コンラッド
フリッカ:シモーネ・シュレーダー
フライア:安藤赴美子
エルダ:クリスタ・マイヤー
ウォークリンデ:増田のり子
ヴェルグンデ:池田香織
フロスヒルデ:清水華澄
演出:ゲッツ・フリードリヒ
指揮:飯守泰次郎
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団