■ LDもまだまだ〜《売られた花嫁》 (2000.3.20)

DVD(デジタル・ビデオ・ディスク)がブレークするとの予想があります。3月には、プレイステーション2が39,800円で出ます。ゲームができて、さらに高画質のDVDも見れる。AVハード/ソフトの両部門を持つソニーならではの戦略に感心するばかり。

こんな影響もあって、LD(レーザ・ディスク)の中古が増えてきました。なかには未開封の新品も混じっています。LPからCDへの移行期にも経験したことですが、旧フォーマットのメディアの投げ売りが始ったようです。

このチャンスにオペラのLDを漁っている今日この頃。オペラこそビデオに最適のコンテンツですね。もちろん価格面のメリットを見逃せません。ここに新聞の音楽情報がありますが、二期会の《魔笛》が、東京文化会館のS席で13,000円です。中古LDの相場は店にもよりますが、3,000円以下が普通です。

また旧フォーマットを捨てられないもう一つの理由は、なかなか新フォーマットで発売されない演奏があるからです。カール・リヒターの《マタイ受難曲》はまだLDでは出ていないはずです。VHDだけだと思いました。いまだに、ビクターのVHDプレーヤを大事にキープしています。VHDディスクもかなりありますよ。

つい最近のLDの掘り出しものを報告しましょう。スメタナの《売られた花嫁》を3,000円で買いました。

演奏は、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、指揮ズデニェク・コシュラー。制作はチェコスロヴァキア・テレビ放送局(プラハ)。CD音源を使用して、テレビ・スタジオで録画したもの。

出演者は名前を聞いたことがないひとばかり。農夫の娘 マジェンカ ガブリエラ・ベニャチコヴァー (ソプラノ)、大地主の息子 ヴァシェク ミロスラフ・コプ (テノール)、先妻の息子 イェニーク ペテル・ドヴォルスキーほか。

農夫の娘と結婚の約束をした大地主の馬鹿息子。そのごたごたを、青年(実は大地主の先妻の息子)の機転によって解決するというストーリー。

あの序曲も、これからオペラを見るのだということになると、一層躍動感にあふれ、わくわくするように引き込まれてしまう。随所にちりばめられた娘たちのダンスが楽しい。ポルカでしょうか、フリアントとは3拍子の激しい舞曲とのこと。このバレエはパリ上演の際の改訂で追加された。ワグナーのタンホイザー上演でも聞いたような話。

ヒロインを歌うベニャチコヴァーは容姿ともに魅力があります。馬鹿息子を演じるミロスラフ・コプは木訥な味をよく出しています。

音声はDENONのデジタル録音で文句なし。映像もスタジオ録画なので鮮明です。明るい色調で民族オペラにぴったり。

ついでに私のAVシステムを紹介します。液晶プロジェクターはシャープのXV-P1。単板型液晶で30万画素、140ルクス。画素数がちょっと現在の水準からはもの足りません。字幕の漢字のドットが目立ちますが、十分楽しめます。発色のバランスは良好。何年か前にニフティの掲示板(売ります/買います)で中古を入手したものです。お粗末なのはスクリーン。白のメラニン化粧版を貼ったベニヤ板に投影しています。60インチ相当にはなりますが。

* ビデオ・キャプチャ画面は 日本コロムビア 148C57-6198〜9から






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