■ 緑川まり ソプラノ・リサイタル (2003.5.18)

2003年5月17日(土)、神奈川県立音楽堂で 緑川まり ソプラノ・リサイタルを聞いてきた。「R・シュトラウス、プッチーニ 愛と生涯を歌う」、 ソプラノ: 緑川まり、ピアノ: 緑川るみ

第1部 R・シュトラウス 「4つの最後の歌」
1 春
2 九月
3 眠りにつくとき
4 夕映えに

第2部 愛のテーマによるプッチーニ オペラアリア選
『愛の目覚め』 「ラ・ボエーム」より  “私の名はミミ” 
『願いは熱烈』 「トゥーランドット」より“お聞きください、王子さま”
『愛を信じて』 「蝶々夫人」より “ある晴れた日に”
『過去を思う』 「マノン=レスコー」より “この柔らかなレースのなかで”
『絶望』      「トゥーランドット」より “氷のような姫君の心も”
『別れ』     「ヴィルリ」より “もしあなたが可愛かったら”
『信条』      「トスカ」より “歌に生き、恋に生き”

このようなリサイタル形式は初めてとのこと、トークにもあったように、ご姉弟ともども緊張したのでしょうか。最後のトスカを歌ったあと、拍手に応えていたとき、ピアノ伴奏のお姉さんが手をつなぎながら「ほっ」と安堵の息をもらしたと思ったのですが。

ついこの間、《ジークフリート》 でブリュンヒルデを聞いたばかり。今まで勝手に想像して力で押し切るドラマチック・ソプラノかなと、とんでもない誤解をしていました。可憐なヒロインも良いですね。でも、声質からいっても「トゥーランドット」が一番ぴったりでした。澄み切った高音ですが、若干の高調波が乗る感じで、どちらかというと冷たい声質が特徴でしょうか。

最初のR・シュトラウスは、第1曲がちょっとまだエンジンが掛からない感じがありました。ピアノ伴奏でコンビネーションは万全でしたが、やはり今度は本格的オケで聞きたいもの。

声量たっぷりで音楽堂のホール一杯に響きました。前から6列目ということで、ささやくような弱音から、細かな動作や目の動きまで、すっかり堪能しました。プッチーニのアリアも熱唱です。かなり激しい感情移入でした。

アンコールは、団伊球磨の《舟歌》



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