■ ITエンジニアのためのブックガイド―― ビル・ゲイツからドラッカーまで―― (2008.9.21)

いまや、本は消耗品の時代にも入っているようで、すこしでも出版時期が古くなると、市場から消えてしまう。IT関連の書籍も同様だが、技術の進展が早く、話題も次々と途切れることがないので、廃刊のサイクルは短いようである。ITの分野で古典と言われるような本も、本屋の店頭には並ぶことがなく、人の目に触れる機会が少ないようだ。

幸にして、インターネットが拡がっているので、特別な稀覯本は別にして、わずかな手間をかければ目的の本は何とか入手できるようになった。そこで、本の新旧にはこだわらずに、どちらかと言えばちょっと古い本に焦点を当てて、ブックガイドを構成してみた。さらに、ITから離れて、柔軟な発想を生みだすのに、参考となるような本も探してみた。

グループを分けて――頭をやわらかくする〜経営者の視点に立つまで――企業活動の各フィールドに、なんとか参考図書を挙げられないか、無い知恵を絞ってみた。それぞれの本のタイトルをクリックすると、読書ノートにリンクし、該当図書の要約を知ることができるように試みている。
ガイド作成者の意図が伝わっているだろうか。ご利用の皆さまのご意見をお待ちしたい。

頭を柔らかくする (01) 『ビル・ゲイツの面接試験』 マンホールの蓋はなぜ丸い
(02) 『思考のレッスン』 本はバラバラに破って読め
(03) 『発想する会社』 ブレーンストーミングはアイデアのエンジン
(04) 『未来をつくった人々』 ゼロックスPARC研究所は魔法だった
情報を伝える (05) 『知的生産の技術』 文章をかくのは情報伝達行動
(06) 『理科系の作文技術』 事実と意見で組み立てる
(07) 『人を動かす文章づくり』 認知心理学からのアプローチ
(08) 『日本語は進化する』 日本語はあいまいではない
プロジェクトを管理する (09) 『ソフトウェア開発の神話』 ブルックスの法則がある
(10) 『曖昧性とのたたかい』 体験的プロジェクトマネジメント論
(11) 『プロジェクトマネジメント大全』 PMBOKを理解すること
(12) 『意志決定のための分析の技術』 4つのパターンが分析の基本
工学的に考える (13) 『<標準>の哲学』 デジューレ・スタンダードからデファクトへ
(14) 『<使い勝手>のデザイン学』 完璧なデザインはない
(15) 『基本から学ぶソフトウェアテスト』 バグのないソフト開発のために
(16) 『UNIXという考え方』 スモール・イズ・ビューティフル
(17) 『暗号化』 公開鍵方式は百年に一度の大発明
品質を高める (18) 『システム障害はなぜ起きたか』 みずほ銀行トラブルの教訓
(19) 『事故は語る』 暗黙知は伝承されているか
(20) 『ヒューマンエラーの心理学』 JR福知山線事故を忘れない
(21) 『失敗学のすすめ』 新たな知識を失敗から学ぶこと
(22) 『富士通における品質保証の実際』 古い、しかし実戦的で有用だ
知識を深める (23) 『タグチ・メソッド わが発想法』 小規模実験で大きな結果確認を
(24) 『アマゾン・ドットコム』 力を入れたのはユーザサービスの充実
(25) 『アポロ13号奇跡の生還』 危機管理能力のすごさとチェックリスト
(26) 『二重らせん』 DNAの構造を発見した科学者の記録
(27) 『能力構築競争』 トヨタの強さは進化能力のDNA
経営者の視点に立つ (28) 『企業参謀』 戦略的思考とは何か
(29) 『ビジョナリーカンパニー』 組織の設計に時間をかける
(30) 『21世紀日本の情報戦略』 チーム主義で行こう
(31) 『イノベーターの条件』 新しい社会の創造を担う役割


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